

Institution for a Global Society(IGS)
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#スキル可視化
#360度評価
本シリーズ「実録・HRケーススタディ」では、
IGSの営業担当が日々向き合っている実際の企業相談をもとに、
・人事と経営のあいだで何が起きているのか
・どこで判断や施策が止まりやすいのか
・それをどう整理し、前に進めているのか
を、できるだけ具体的にお伝えしています。
最近、お付き合いのある企業のうち3社ほどにGROWのデータを共有した際、類似の質問を受けました。
それは、管理職の「表現力」が、他のコンピテンシーと比べて低く出るという傾向についてです。
「うちの管理職って、経験もあるし仕事もできるのに、なぜ表現力が相対的に低く出るんでしょう?」
IGSの「GROW360+」では、表現力を次のように定義しています。
「自分の考えや思いはもちろん、どんなことでも相手が理解しやすいように伝えられる能力」
ポイントは、「話せる」「説明できる」ではなく、相手の理解に着地させるところまでを含んでいる点です。
そして、この「相手起点」の要素が、管理職になるほど落とし穴になります。
私がよくお返しするのは、こんな話です。
管理職は長年の経験があるため、「何をどうすればいいか」を考えなくても、自動的にできることが増えます。
一方で若手は、その経験がありません。
だからこそ上司には、「10年間の人生ストーリーを1ページに圧縮して伝える」ような力が求められます。
この圧縮ができないと、説明は長くなり、情報は増え、文脈は飛びます。
結果として、相手は十分に理解しないまま「はい」で終わってしまう。
そして怖いのは、上司側には「丁寧に説明した(つもり)」という手応えだけが残ってしまうことです。
説明は、上司と部下のあいだで認識ギャップが生まれやすい領域です。
上司:「ここまで言えば分かるだろう」
部下:「言葉は聞いたが、どう動けばいいか分からない」
このギャップは、業務が忙しいほど放置されがちです。
部下が「分かった顔」をすれば、上司は説明が通ったと判断してしまいます。
ここで重要なのは、360度評価をしないと、この点に気づけない管理職がかなり多いということです。
上司は、自分の説明がどう受け取られているかを、日常業務だけでは検証できません。
むしろ、検証する仕組みがない限り、改善のきっかけが生まれません。
実際に案件や仕事を委任する場面を観察すると、説明の仕方は本当にさまざまです。
・内容から話す人(とにかく手順・詳細が先)
・目的から話す人(狙い→背景→依頼事項の順)
・抽象度が高いところから話す人(理念・方針→現場への落とし込み)
・共通言語を使わず、自分だけの専門用語で話す人
・ずっと考えさせる余地を与えながら話す人(良くも悪くも)
どれが正しい/間違いというより、問題はここです。
相手の経験値・前提理解・不安ポイントに合わせて、説明の設計が変わっていないケースが多い。
つまり、表現力の低さは「話すのが苦手」ということではなく、「相手の理解が成立する形に変換する」という設計が不足している状態として現れます。
表現力は、成果指標に直結しにくいこともあり、本人が課題として自覚しづらい能力です。
むしろ短期的には、「言った」「送った」「共有した」で仕事が進んでしまうため、改善が後回しになります。
しかし中長期で見ると、表現力の差は次のような形で組織の課題として顕在化します。
・若手の理解度のばらつきが増える
・手戻りや確認が増える
・「言われていない」「聞いていない」が増える
・結果として、心理的安全性やエンゲージメントにも影響する
ここまで来ると、表現力は「コミュニケーションの話」ではなく、組織の生産性と育成品質の話になります。
表現力は抽象的に見えますが、実務上は
・誰が
・誰に対して
・どう伝わっているか
という構造を持っています。
だからこそ、360度評価などの他者データを使うことで、本人の自己認識だけでは見えないギャップを可視化できます。
私たちは、こうした管理職の「表現力」を含む課題を、現場で使える粒度でデータ化し、改善の議論につなげる支援を行っています。
もし
「自社でも似た傾向がある」
「説明不足が育成のボトルネックになっているかもしれない」
と感じられた方は、お気軽にお問い合わせください。
管理職の「表現力」に、似た傾向を感じたことはありませんか。
GROW360+では、こうしたコミュニケーション関連のコンピテンシーも含め、360度データから現場の実態を可視化できます。
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