「360度評価・人事評価の結果を、育成・配置・登用の意思決定に使えているか」――
29社・7,418名の実測データが、人的資本経営における人材戦略野論点に実証的に答える。
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1. 29社・7,418名のコンピテンシーデータから読み解く人的資本投資の論点
29社・7,418名のデータ分析により、評価者の約44%が有意な採点バイアスを持つことが判明した。
補正なしの360度評価スコアは、被評価者の能力ではなく評価環境を反映している可能性がある。
- 単なる理論に留まらない、7,418名の360度評価コンピテンシーデータが示すリアルな分析結果
- 自社の人的資本投資のフェーズや、取り組むべき優先課題を客観的に見つめ直すための視点
2. 客観的な「能力データ」がもたらす、人事の意思決定へのアプローチ
定性的な人材要件(「主体性がある」等)は、コンピテンシー・行動特性に構造的に分解し観測可能な設問に変換して初めて、人事評価における客観的な測定データになる。
- コンピテンシーデータを活用し、採用・配置・育成の各フェーズで意思決定の解像度を上げるための判断材料(例:管理職と一般社員で最も差がつく力は「影響力の行使」)
- 組織の現状を可視化し、経営戦略と連動した一貫性のある人事施策を検討するための土台作り
3.「GROW360+」の実証データに基づく、これからの人的資本投資への示唆
人的資本経営の推進において、評価データを育成・配置・登用の意思決定に接続している企業と、そうでない企業では、人材戦略の精度に明確な差が生じていることがデータで示された。
- 開示(義務)のための人的資本ではなく、企業の持続的な価値向上につながる本質的な投資のあり方
- 自社の人事戦略にすぐに応用・ディスカッションできる、実務家向けの実践的な問いかけ
例:評価者の約44%に採点の偏り/管理職候補は「現管理職のコピー」になっていないか
監修者
小野 浩(おの・ひろし)
一橋ビジネススクール 教授
シカゴ大学大学院にてPh.D.取得。専門は労働経済学、人的資本理論。ストックホルム商科大学、テキサスA&M大学を経て2014年より現職。「人的資本理論の実証化研究会」共同座長。主著『人的資本の論理』(日本経済新聞出版、ダイヤモンド社2024年ベスト経済書2位)ほか、論文掲載多数。
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