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【実録・HRケーススタディ】「若手が育たない」「後継者がいない」は人材の問題ではない——老舗メーカーで次世代リーダー候補の顔ぶれが変わった、客観データ活用の実例(2026年9月)

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実際の支援事例をもとにストーリー形式でお届けします。
登場する企業名・人物名は仮名とし、数値・規模感も実態を反映しつつ一部調整しています。


本シリーズ「実録・HRケーススタディ」では、IGSの営業担当が日々向き合っている実際の企業相談をもとに、人事と経営のあいだで何が起きているのか、どこで判断や施策が止まりやすいのか、それをどう整理し、前に進めているのかをお伝えしています。

「後継者が育たない」という課題の根底には、人材の質の問題ではなく、客観的な人材データが存在しないことがある——ある老舗メーカーの事例から、その構造と解決の糸口を整理します。

「誰を次のリーダーにすればいいか分からない」——老舗メーカーが直面した人材データ不在

「役員や管理職の平均年齢が50歳を超え、世代交代が急務なのに、誰を次のリーダーにしていいか分からない……」
「若手も、いつの間にか既存の社風・評価基準に染まってしまい、変化を起こせない」

伝統ある老舗メーカーの人事担当者から、このような相談を受けました。

この企業では、経営層や人事幹部が「次のリーダーを誰にするか」を話し合う際、現場管理職からの推薦や勤続年数、そして「なんとなく頼もしい」「上層部との折り合いが良い」といった印象に大きく頼ってきました。

一見すると、現場の声を尊重した手堅い運用に思えるかもしれません。

しかし、この「主観依存の評価と選抜」を続けた結果、組織には3つの構造的問題が生じていました。

ポテンシャルを客観的に見極める「ものさし」がない

評価制度が勤続年数や上司の主観に依存しているため、若手社員や新規採用者が持っている潜在的な能力を定量的・客観的に可視化する仕組みがない。

目立つ成果を出した一部の社員か、既存のやり方に順応した社員しか評価されず、潜在力のある人材が見落とされていました。

「次世代リーダー要件」が曖昧なまま選抜が進む

「どのような人物をリーダーに引き上げるべきか」という要件定義自体が感覚的なままでした。

評価者は無意識のうちに「自分と似たタイプ」や「扱いやすいタイプ」を高評価してしまい、結果として同質的な人材ばかりが上位役職に並ぶ状況が生まれていました。

変化を嫌う同質化の連鎖

外部から新しい知見を持つ人材を採用しても、評価の「ものさし」自体が旧態依然としているため、既存の評価基準に適応した行動しか評価されない。

採用された人材も既存の組織文化に染まるか、早期に離職してしまうという悪循環が続いていました。

「良い人材がいない」ではなく「客観的な人材データがない」という視点の転換

「後継者が育たない」
「若手が期待通りに動かない」

と悩む企業の多くは、「良い人材を連れてくること」や「手厚い研修を実施すること」に解決策を求めがちです。

しかし、鍵になる可能性があるのは「誰にどのような資質や可能性が眠っているのかを、組織全体で客観的に把握できているかどうか」という視点です。

客観的なデータがなければ、経営陣と現場の人事・評価者が対話をする際、議論はどうしても上司からの評価や日頃の印象といった感覚論・印象論に偏りがちです。

激しい市場変化に対応できる「新しいタイプのリーダー」を見極めたり、現場が納得できる育成計画を描いたりすることが難しくなります。

「GROW360+」で能力を3層構造で可視化する

「勘と経験への依存」から抜け出すために有効なアプローチが、評価者の主観的バイアスを排除した客観的データの可視化です。

「GROW360+(グロー・サンロクマル・プラス)」では、人材の能力を「気質(変化しづらい特性)」「コンピテンシー」「スキル」という3つの階層に整理し、他者からの360度評価データをもとに定量化します。

土台にあたる「気質(変化しづらい特性)」の上に、業種や職種を問わず活躍する人材に共通する行動特性である「コンピテンシー」、そしてジョブやポジションに紐づく専門的な「スキル」が積み重なる構造で、パフォーマンスにつながる要素を一貫した基準で可視化できます。

さらに、特許取得済み(特許第6589257号)の測定バイアス補正アルゴリズムにより、評価者特有の「甘辛(甘い/厳しい)傾向」や評価基準のブレを補正することで、対象者個人の能力をより精確に定量化します。

客観データを持つことで、組織の人事・経営議論はどう変わるか

全社共通の客観的な「ものさし」を用いて定量的データを蓄積すると、組織の人事・経営議論は変化する可能性があります。

自社の「活躍人材」の特性がデータで特定できる

「事業を成長させているリーダーには、どのコンピテンシー(例:課題設定力や周囲を巻き込む影響力など)が共通して備わっているか」を定量的根拠に基づいて特定できます。

次世代リーダー候補を早期に客観抽出できる

年次や部署、上司の好き嫌いに関わらず、「活躍人材の特性パターンと近い資質を持つ若手・中堅社員」を組織全体からデータで特定できます。

経営と現場が「共通言語」で対話できる

主観的な印象ではなく、

「活躍している人材にはどのような共通特性があるか」
「不足している能力は何か」

がデータで可視化されて初めて、経営層と人事は「どんな人材を採用し、どのような組織を目指すべきか」を同じ前提で対話できるようになります。

候補者リストの「顔ぶれ」が変わった——データが示した意外な共通点

この企業では、まず社内で事業を牽引している活躍人材のコンピテンシー(行動特性)データを分析するところから着手しました。

これまで社内議論で重要視されてきたのは「論理的思考」や「決断力」といった能力でしたが、改めて活躍人材の結果を分析すると、「様々な分野で知見を深めようとしている」や「正しく倫理的な行いをするように周囲に働きかけている」といった指標にも共通点が見られました。

これまであまり注目されてこなかった特性だったため、「思っていたものと少し違った」というのが、人事担当者の率直な感想だったといいます。

そこでこういった特徴をもとにした「活躍人材モデル」を若手・中堅層全体のデータに照らし合わせたところ、これまで候補者リストに一度も名前が挙がったことのなかった社員が、モデルとの適合度で上位に入ってくるという結果が出ました。

現場評価では目立たなかったものの、データ上は既存の活躍層に近い傾向を示していた、というわけです。

「もし今までのやり方を続けていたら、この人材の可能性には気づけなかったかもしれない」

担当者はそう振り返っています。

「若手が育たない」の根底にあるのは、データの不在かもしれない

「若手が育たない」
「世代交代が進まない」

という課題の根底には、人材の質の問題ではなく、「組織が社員の可能性を客観的に把握できていない」というデータの不在がある可能性があります。

勘や経験則だけに頼る後継者選びから抜け出し、客観的なデータという「共通のものさし」を持つこと。

それが、世代交代をスムーズに進め、持続可能な組織へと変革するための一歩となり得ます。


「次世代リーダーの選び方に自信が持てない」
「勘や経験則に頼らない人材データを整備し直したい」といった課題感

をお持ちの方は、ぜひ「GROW360+」のページをご覧ください。

👉「GROW360+」について、詳細はこちら

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