トップへ

新卒採用の要件定義について

#要件定義

突然ですが、採用活動のスタートとは何でしょうか?
もし、採用のスタートは「母集団形成だ!!」と思われた方は非常に危険です。

採用活動のスタートは「誰を採用するのかを決めること」です。
もし採用ターゲットを明確にしないままに採用活動を始めると、

・誰を集めればいいのか、どう集めればいいのかわからない
・本来採用すべきでない人をたくさん集めてしまう
・採用すべきでない人を見極めるために時間やコストがかかる
・何を基準に見極めるかわからないから品質がバラバラになる

など、ミスマッチや無駄なコストが増える原因になります。

では、どういった切り口で人材要件となり得る要素を抽出すればいいのか。
その点についてまとめたいと思います。
2020卒採用のことを考えるのは少し早い時期かもしれませんが、来年に向けて一読いただけばと思います。

目次 目次

「目的」から人材要件を考える

ターゲットの人材要件の要素抽出は様々な切り口があります。
その中でも一般的なのが、「目的」「文化」「活躍人材」を切り口に考える方法です。

目的から考えるとは、自社が「なんのために新卒で人を採用するのか」を明確にし、その目的を起点に、求める人物像に必要な要素を抽出していきます。

例えば「3年後に新しい事業を創出できる人材の確保」が主な目的の場合、その人材像が持つ能力や基質を考えていく流れになります。採用の目的は採用担当が単独で決めることではありません。
必ず経営を巻き込んで、ディスカッションしていきましょう。

文化から考える場合も基本的なプロセスは変わりません。
自社にある文化を明確にし、そこに合う人材はどのような人かを考え、その人物像が持つ要素を抽出していきます。
注意すべきは、「今ある文化」と「将来作りたい文化」が必ずしもイコールではないということです。
それらを加味すると、こちらについても経営層とのディスカッションが必要になります。

「活躍している社員」から人材要件を考える

最後に活躍人材から要素を考えるパターン。
いわいる「今社内で活躍している人材」が共通して持ってる要素を人材要件としようという考え方です。
こちらは従来、活躍人材の同僚や上司へのヒアリングがメインの方法論でした。
最近では個人の能力を可視化するアセスメントツールも増え、より正確に活躍人材の持つ行動特性などを抽出することができるようになりました。

以上のような切り口で求める要素を抽出し、取捨選択。
要素の意味に漏れやダブりがない状態にし、人材要件を定義していきます。

競合の欲しがる人材を意識する

上記では触れていませんが、競合が求める人材要件を意識することも非常に重要です。
特に強い採用力を持たない企業ほど、競合を意識した人材要件設定は重要になってきます。
競合と求める要件が被れば、その要件は外しなさい、という話ではありませんし、基本的には、勝てる方法を考える、のが先決だと思います。

しかし、短期的には勝つことが難しい相手と戦い、人を取り合ってもコストの無駄となる可能性が高いです。
それなら、その要件は自社で育てられるように整えたり、別の観点で要件を増やすほうが、合理的かも知れません。

採用活動が始まってから気づきがちな「そもそもの課題」、人材要件の定義。
是非2020年の採用計画設計時に参考にいただければと思います。

サービスについて知りたい・
活用事例を知りたい方はこちら